日本名前詩協会の考える再帰的頭字語

詩の最初の句にお題の言葉を用いることを再帰的頭字語といいます。

「名前詩」でいうと
「ゆたか」さんの「ゆ」の行を「ゆたかな・・」で始めると、それが再帰的頭字語です。

【ゆ】たかな時代を築いてくれた
【た】のもしくて優しい
【か】ぞく思いのお父さん

名前詩の原型となった「あいうえお作文」でも、再帰的頭字語は言葉遊びの醍醐味が薄れてしまうので望ましくないといわれています。

名前詩でももちろん同じです。
「ゆたか」さんのお名前なら「ゆたか」以外の言葉を使用する方が素敵な詩になります。

【ゆ】るぎない心で時代を築く
【た】のもしくて優しい
【か】ぞく思いのお父さん

少しの違いかも知れませんが、詩に広がりが生まれ、より趣のある作品となる感じがしませんか。

再帰的頭字語を避けることはそれほど難しくはありませんので、素敵な作品を作る為にしっかりと意識したいものです。

ゆうひ堂で以前このようなエピソードがありました。

他店で名入れの詩を購入したお客様から
「デザインが好みに合わない。詩はそのままで装飾だけお願いしたい。」という依頼がきたのです。

お客様は詩の内容を気に入っている様子でしたが、私には少し趣がないように感じられました。
なぜなら、その詩には再帰的頭字語が存在していたのです。

作品名は「みんなの〇〇〇〇」という企業名で、以下のような内容でした。

【み】んなで声かけあって・・
み【ん】なで過ごせる場所は
【な】かよく幸せに・・
・・・・・・

※内容は(個人情報が含まれているので少し改変しております)

詩は全文にわたり良い言葉で構成されていて、詠んだときにも明るく前向きな印象を受けるのですが、最初の2行に「再帰的頭字語」と「言葉重複」がある為、どうしても味気無さが否めませんでした。

お客様はそれに気づかれていませんでしたし、好みは人それぞれですのでご依頼通りそのままお作りするのが道理かも知れません。
しかし、大切な贈り物と知りながら味気ない詩のままお届けするのは胸が痛みました。
差し出がましいのを承知の上で、私はポエムの内容からお作り直しをしました。

【み】のりある人生の・・
だ【ん】らんの中で・・
【な】かよく楽しく・・
・・・・・・

「再帰的頭字語」や「言葉重複」が無いのはもちろんのこと、詩を良い言葉で埋めるだけでなく感動を引き出す為の要素をしっかりと織り込みました。

そのときのお客様のレビューがこちらです(2020-02-09)

『他店舗の作品が気に入らず、デザインのみの作り直しをゆうひ堂さんにお願いしました。
作り直した作品とゆうひ堂さんオリジナルの作品の案二つを用意していただきましたが、ゆうひ堂さんの作品に圧倒的なセンスを感じゆうひ堂さんの作品に決めさせて頂きました。
ビジネスに使うものでしたので作品の完成度に社の者も、業者さんも大変感動しておりました。ありがとうございました。』

出過ぎたことをして気を悪くされないかとの懸念もあったのですが、お客様に受け入れていただくことができました。そして、ゆうひ堂の作品を選んでいただいたのです。
私は他店の作品に「再帰的頭字語」や「言葉重複」が存在していることをお知らせしませんでしたが、2つの作品をご覧になったお客様は自然と心が動かされたようでした。

作品の良し悪しはお客様の感性で決定しますが、名前詩には『bad』『good』『better』『best』があると私は考えています。
このお客様にとって他店の作品は『good』だったのだと思います。
『better』や『best』の存在を知ることが無ければ『good』で満足して当然です。
ただ、名前詩は大切な方への特別な贈り物です。その名前詩が『good』ではやはり悲しいと思うのです。

私たち作り手は『good』で満足することなく『best』を目指さなければなりません。

当協会は、どの作家様・企業様にも『best』を目指して名前詩と向き合っていただきたいと願っています。

後々、作品の「再帰的頭字語」に気付き、悲しい思いをされる方を生まないためにも。

■名前詩協会会員の皆様へ

再帰的頭字語は禁止ではありませんが、できれば使用せずに研鑽を積んで参りましょう。

■「名入れ詩」を「名前詩」として販売している作家様・企業様へ

名前詩協会はルールを守れば誰でも入会でき、無料で「名前詩」商標を商用することができます。
「名前詩」商標を商用したい方は、事前に日本名前詩協会へ入会してください。
 未入会のまま営利目的で商標を侵害することはご遠慮ください。

■趣味で名前詩を作られる方へ

名前詩を販売していなくても入会可能です。
私たちと一緒に「再帰的頭字語」や「言葉重複」のない素敵な作品で言葉遊びを楽しみましょう。
※「名前詩」商標は商用でない場合に限り、自由に使用していただいて構いません。

■名前詩を商品としてご購入検討の消費者のみなさまへ

「名前詩協会認定マーク」のついている作品は本物の「名前詩」です。

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